万博シグネチャーパビリオンレポ「いのちの未来」
こんにちは。私です。
さて、万博も折り返し過ぎたようですが皆さまシグネチャーパビリオンは回れていますでしょうか?
各国の自己紹介とは趣を異にして、日本のクリエイターが万博のテーマに対して自分の想いを表現する場です。
今回当選したのは「いのちの未来」。
阪大でロボティクスを研究する石黒浩教授のシグネチャーパビリオンとなります。

石黒教授が看板と思っていたのですが、パートナーとして長谷工、コクヨ、デンソー、京セラ、阪急阪神なんかも名を連ねています。
まあいろんな会社の協力がないと成り立ちませんよね。
中に入るとスタッフさんたちの前説・呼びかけの下、スマホのような端末を渡されます。
初期設定をこの場で済ませて進んでいくみたいです。
初期設定といっても、言語を日本語か英語か選ぶのと、音量だけ。
ですが、なんかもうサルいます。

スタッフさんは「イヤホンは耳の奥まで入れないでも大丈夫です!」と呼びかけるのですが、これが骨伝導イヤホンなのですね。
私は数年前に骨伝導イヤホン付きサングラスというわけのわからない商品を買ったことがあります。が、それと比べられないぐらい音質が良いです。
付け方を間違えるとそうはいかないのでしょうが、会場でスピーカーで鳴っているのと同じように聞こえます。
基本的に、音が出るところをこめかみ付近に当たるようにすればOKです。

さて、以下からは内容に触れるためネタバレです。
私はこのパビリオンについては、基本的にはネタバレ無しで一度楽しんでほしいという感想を持ちました。
まだ万博に行っていない方、抽選待ちの方は是非一度体験してからお読みください。
そして絶対行ってほしいパビリオンです。
骨伝導イヤホンなので、会場で動画を録っていたとしても、ほとんどのコンテンツに関しては録音ができないということになります。
以下の内容に関しては私のうろ覚えを含みます。
キーワードは、「思ったよりベタだけど、骨太なSF」です。
続きを読む大阪万博に行ってきました(2回目)
大阪に住んでいる。それも大阪メトロ沿線に。
前回の来訪で当日抽選に関してのシステムは分かった。いわばガチャのようなもの。
null²のインスタレーションモードは当たったがダイアログモードが当たらなかった。NTTもPerfumeライブもまだ体感していない。
再度来訪したいと思った、しかし再度の来訪で本当に当たるのか?
夢洲は近所とは言わないが、電車で30分以内のところにある。他府県に住んでいる人に比べればよっぽど訪問は楽。
つまりそう。私の居住地からすれば通期パスを買えば無限にガチャが回せる。2ヶ月前、3日前、当日、で一度の予約につき3回、さらに当日予約を消化しながらバリバリに回していけばいつかは当たるはず。
ソシャゲと違って天井はないものの、大屋根リングはありますからね。
ということで完全に調子に乗り、通期パスを買ったテンションの高さのまま2日後の9時入場を押さえたので何も準備していませんでした。モバイルバッテリーの充電も忘れていました。
今回の準備したこと
予約を確認した時点で、9時入場(とくに東ゲート)は全く空いておらず、2日後を逃すと8/1まで一つも空いていない状況でした。2日前に予約枠が開放されるという事情もあると思いますが、それにしたって絶望感がすごい。
3万払いましたが敢えて言います、通期パス安すぎませんか?
みんな通期パス買って9時予約取りに行くということになってしまっているのでは……?
前回東ゲート入場でしたが今回は西ゲート入場の予約を取りました。なぜかというと、カモノハシのイコちゃん+ミャクミャクのICOCAが欲しかったからです。
万博会場内のお土産ショップは数か所ありますが、どこも運営会社が違い、JRの運営しているショップは西ゲート寄りにあります。
で、ICOCAはもちろんJRのショップにしか売っていません。かつ、開店1時間以内に売り切れるという話があったのでこちらも多数回来訪+朝イチ来訪がマストでした。
買ったもの
前回は梅雨の時期でしたが、今回は完全に日差しが人間を殺しに来ています。
日傘でも良かったのですがユニクロのエアリズムUVカットフルジップパーカを買いました。
今から通期パスの元を取ることを考えると、夏季期間中に少なくとも2~3回は訪問することになりますし、9月に入ったとしても絶対に暑いので楽だと思うものを買いました。
ちなみにメンズも同等の商品がありますがなぜか1000円高いので、サイズとカラーに問題なければレディースを買った方がお得です。
一応、この下にも日焼け止めは塗りました。
効果はともかく日除けになってめちゃくちゃ良かった。帽子があるので髪で日光を吸収しなくて済むしね……。
また、西ゲート入場の場合は各ターミナルからバスに乗るか、東ゲートから1.6km歩くという地獄の2択を提示されたため死なないためにバスの券を買いました。
先述の通り中央線からのアクセスが一番楽なのでちょっと遠回りなのですが、コスモスクエア→西ゲートの路線が新設されましたのでそれを買いましたが……350円って地味に高くないか?一昔前なら阪急で向日町から梅田まで出れる値段では。
あとは桜島や難波からのバスはKansai MaaSというアプリから買いますが、コスモスクエア線だけ別の特設サイトからの購入になるので注意です。
ご存じかと思いますが通期パス・夏季パスは顔認証登録しないと入れません。
当日
ということでテンションが上がって1時間ほど寝坊してしまいます。
「しまった、カメラの充電が無かったな」と思って電車内でモバイルバッテリーからカメラに充電を繋げ、いざ会場内でカメラを取り出したら、
万博なう。SDカードなし pic.twitter.com/eKThXhgCV1
— 𝙾𝙽𝙴𝙿 (@mini_humbucker) 2025年7月9日
これ。
で、スマホの充電が減ってきたのでモバイルバッテリーを取り出したら、すでにカメラを充電しきっているため
ワイの屍も拾ってくれよな! pic.twitter.com/ldqq6BcV58
— 𝙾𝙽𝙴𝙿 (@mini_humbucker) 2025年7月9日
これ。
ついでに地図も忘れました。カスやね。
でもこんなことでは動揺しません。だって予約したらまたすぐ来れんねんもん。
通期パスがメンタルを強くしてくれた、ありがとう通期パス。今度はちゃんと準備します。
今回のリザルト・行動
今回訪問したパビリオンは、
- ベルギー
- シンガポール
- 国際機関共同館
- いのちの未来
- 未来の都市
の5つ、滞在時間は9時間程度でした。5つ?前回10個近く行ったのに?
お察しの通り暑さと自分自身のダメさで途中でやる気をなくしています。
前回あれだけこき下ろした当日抽選なのですが、今回屋外で並ぶのが嫌すぎて当日抽選中心の動きになりました。大屋根リングに近いパビリオンは大屋根の下に並ばせる、とか工夫はしてもらってるんですが、それにしたって気温はどうにもならないので。
各パビリオンの感想
ベルギー ★★
EUの真ん中で交通の要衝だからめっちゃワクチン作ってる、というアピールで、まともにニュースを読んでいなかったので勉強になりました。今見てみるとアストラゼネカやファイザーの関係会社があるらしいです。
見るだけ・体感なしのパビリオンなのですが、プロジェクションマッピングする映像の質が高くて満足度が高いです。あと中庭あり!すっきり感あります。
あとはパビリオンの後にレストランがあるほか、入れなくても屋上でチルできるので、暑くなければいいスポットになりそう。
なんかソファがいっぱいありましたが、これはベルギー製っぽかったです。



シンガポール ★★★
コロンビアと同じく生物多様性がテーマ。
シンガポールの派手なビル街の裏には動物や植物がいっぱいいるぜ!という主張なのですが、それより切り絵風のアートがいっぱいあってめっちゃ楽しい。
クウェート館と同じプラネタリウムが最後にありますが、単なる映像ではなく、直前のエリアで書いたみんなの願いが空に浮かぶというギミックがあります。
七夕に来て良かったなと思いました。



国際機関共同館 ★
ASEAN、ITER、ISA、ISTC、万博博物館の共同出展。国連館の横でひっそり「待ち時間なし」のプラカードを掲げているパビリオンです。
万博博物館はすごいし、複数回万博に行く人なら一度は見ておいたほうがいいと思います。
で、あと残り4つ、何だったらニュースでよく聞くASEAN以外の3つは何やってる機関か分かりますか……?
ISTCが「核兵器はイカン!」って言ってる真横でITERが「核融合ってすごいヤツがあるんすよ!」って言ってるのはちょっと不思議な感じでした。他に人がいたのでちょっと勉強不足で原理は全然違うのだと思いますが。
コモンズのように5つスタンプが捺せるので、スタンプラリーヤーの皆様もチェックです。



いのちの未来(石黒浩氏シグネチャーパビリオン) ★★★☆
今回めっちゃくちゃ当たりだったのがここ。
パビリオンの入口で全員に、骨伝導イヤホンが繋がったスマホが配られます。設定は音量と設定言語(日/英)のみで、音量はいつでも変更可能。各場所に移動していくと全員のスマホに音声が配信される、という仕組みになっています。
京セラが開発したと書いてありますが裏面のプラ越しに見えるカメラが青かったのでたぶんDuraForce EXの改造筐体なのかなと勝手に思ってます。
ストーリーに関しては事前情報入れず行くのがオススメです。が、めちゃくちゃ語りたいので後で別に書きます。感動し、感激し、そして未来に絶望した……。



未来の都市(未来シアター入場つき) ★★
今回当日抽選当てた2つ目。
未来シアターは見るだけかなと思ってそんなに気が乗らなかったのですが、自分のスマホを会場のWi-Fiに繋いでみんなで参加しながら観る上に、きゃりーぱみゅぱみゅ風の衣装を着たハイテンションのお姉さんがナビゲーターをやっていたのでとてもKDDIを感じました。
「世界は自分たちの選択で、自分たちの責任で変えられる!」という強烈なメッセージで、こちらも噛みしめたくなるシアターでした。あとディストピア飯がキャラ弁で出てくるっていうのはすごい発想。
で、本展示のほうは絡んでいる企業が多く、かなり力が入っていることが分かりましたし、序盤の導入もよかった・シアターも良かったなんですが、後半の起業展示エリアはめっちゃくちゃただの展示会やんけって感じで「万博感」が薄いな~と思いました。でも社会見学の学生はマストで見せられるんだろうな。
気持ちが乗らなかったのはこの時点でスマホの充電が20%を切っていたのも強いです。




パビリオン以外
メシ
今回、メシはセブンイレブンのおにぎりにしました。
しましたというか、テンションが上がらず高いメシを食う気にならなかったということと、今回初めて昼時に会場内のコンビニに入ったのですが結構おにぎりや何やらが余っていたことで驚いた(てっきり昼時に全滅しているものだと思っていた)し、今後何度も参戦することを考えたらまあ「セブンでもいいか」と。知ってる味で落ち着くし。

今回の運について
準備できてない件についてはマジでカスだったんですが、1日で当日抽選を2個当てるというファインプレーが出来たのは幸運でした。イタリアちゃんにも会えました。


なんだったら実はもう一個当たっていました。ニュースで何度も聞いた「空飛ぶクルマ」パビリオンですが、場所を間違えてしまい枠の浪費をしてしまいました。申し訳ございません。
これから狙っている人にお伝えしておくと、
- パビリオン名「空飛ぶクルマステーション」がシアター型の展示
- 場所は大屋根リング内東側
- パビリオン名「Future Sky Experience」が実機展示
- 場所は会場北西の一番端っこ
となっています。
初見でこれ分かるかよ……!ちなみに申し込めたのはシアターの方。この位置関係なので間違えると絶対にリカバリーが効きません。
どうしてこんな場所にしたんですか……?実機展示が危ないから端っこにあるのはいいとしてシアターはなんとかなったのでは。
実機展示の係員さんの目の前でおじさんが絶望してしまい、ご迷惑をおかけしました。
充電問題
会場内には全くUSB充電がないわけではありません。
が、本当に数が限られています。一番多いのはオランダ館近くに止まっているヒュンダイの休憩所バス、ここに数口。
西側のフューチャーライフシティにあるベンチが2口×3台(バラけて設置)、ウーマンズパビリオン前に2口×3台、ポーランド館、ハンガリー館前に2口×1台ずつ、パソナ近く1台、西マーケットプレイス近くに4口。
要するに全部であの大きい会場内に20口もないわけなんですが、そして最近の来場者数がだいたい毎日10万人じゃないですか。足りんよ?足りるわけない。おっちょこちょいが1%未満なわけないやろ。
モバイルバッテリーの貸し出しはありますが、お金がかかりますし、持ってきてるものをわざわざもう一個借りたくないのです。
もちろん基本的に充電を忘れた自分が悪いんですが、万博をこき下ろせる大チャンスなのであえて万博側に非があるように言っておきます。
まとめと反省
万博に行くときは準備をしよう。当たり前すぎる。
そして、なんだかんだ回っている間にいろいろな発見があるものです。
やっぱり1回2回じゃ足らんのです、このイベント。

リングサイドマーケットプレイス西2F「遊んでい館?」にひっそり展示


大阪万博に行ってきました
なにこれ?税金を取り戻せたときだけ話題にするブログ?
6/11に大阪万博に行きました。
行動テーマは「せっかく予約するなら開場9:00~閉場22:00まで!」でした。
当日の天候は雨のち晴れ、私は大阪市民です。
行く前に準備したこと・思ったことなど
会期前、4月中旬に前期券を購入。
その後踏ん切りが付かず、予定日を決めたのが前月なので、2か月前抽選はできませんで
した。
元々大阪メトロ中央線ユーザーなので、日程を決めるまでに万博をめちゃくちゃ受動喫煙さ(せら)れました。
4月の時刻表改正での大増発により遅刻と無縁になりましたが、逆に小憎たらしいのは子供専用車両。『臨時』表示で駅でボランティア?が乗るな乗るなと呼びかけますが、任意協力なので他人の言うことを聞かない残念な大人どもが結構乗っています。耳を塞ぎながら乗っているバカがいたときは呆れました。
4月から日にちが経つにつれ、平日の通勤時間(ちょっと遅め)なのにあり得ない混み方をするようになり、明らかな外国人、通期パスを首から提げた人、親子連れ、ミャクミャクグッズを身に着けた人、ミャクミャクっぽい浴衣を着た人等がどんどん増えていきました。
多分、メーカーは全く意図してないと思うんですがミャクミャク&万博テイストな浴衣を見つけたので買いました。帯を赤に変えて、ミャクミャク様ぶら下げて行きます!抽選落ちても夏の間に、これ着て夜の万博行くつもりですhttps://t.co/5N29Id8bZf#大阪・関西万博 https://t.co/2APBs0pMqY pic.twitter.com/yrdPGTGfTP
— 山口照美/大阪市港区長 (@TerumiYamaguch1) 2025年4月12日
予定日までにスクワットやウォーキングで体力作りはしました(運動不足なもので……)。
当日到着前にセブンイレブンでTwitterのつじ(@t_tsuji)さんの民生マップをネットプリントし、スタンプ用のノートを購入しました。
万博のパビリオン巡りを主目的とした地図をVer2.07をコンビニ印刷できるよう登録
— つじ@万博6/10回目 (@t_tsuji) 2025年6月12日
画像の2枚めのものが印刷できます
セブンイレブンのネットプリント
予約番号91203038
2025/06/19迄
地図は拡散、二次配布、改造等何でも可
※ただし個人使用の範囲でご利用ください
リプにうちわ・更新情報・PDF等 pic.twitter.com/SPj9a6WwrM
なんか日によって万博有識者のお勧めするマップが変わってるらしく、ベストかというと自信はないんですが、定番ということで採用しました。
行ってみて
全体的な感想
各パビリオンは絶品、システム周りが良くない。
人間が集まることを想定できていない。という感じでした。
きょうのリザルト
— 𝙾𝙽𝙴𝙿 (@mini_humbucker) 2025年6月11日
滞在時間 09:44-21:40
フランス
クウェート
チェコ
コモンズE(万博漫画展)
コモンズC
インド(バーラト)
セルビア(メシだけ)
エジプト
null²(インスタレーション)
大屋根◯
ガンダム写真◯
行けてない:イタリア タイ 絵師100人展
対ありでした。 pic.twitter.com/N2QXk1Qt4m
行った直後のツイートはこれでしたが、行ったパビリオンにコロンビアが抜けているのと、コモンズCじゃなくてDなのと、行きたかったところがあと何か所かあるのでこちらで補足します。
ちなみにスタンプは17個捺せました。コモンズの力。
持って行ってよかったもの
前評判通りですが、マイボトルとノート。
あとは副回線のpovoですね。別に副回線でも主回線でもいいのですが、データ量使い放題にしておくと精神衛生上良いです。
通信速度は気持ちdocomo回線の方が早かったかな?とは思います。
持って行ったがいらなかったもの
当日の降水量は1mm~3mm程度だったため、並ぶといえども雨がっぱは不要でした。
また、待ち時間が発生するので折り畳みのイスを持って行きましたが、(寝坊したので)入場列も遅くなく、パビリオンの待ち時間は思ったほどは遅くなく、座る場所も埋まりっぱなしということではなかったです。
当日抽選
これ。これが一番やらないで良かった。
とにかく一日中振り回され、△表示はもちろん、〇表示になっていても「すんません!今切れましたァ~!」と表示され、リロードしても〇表示なのに何度やっても取れない。
で、しばらくそれを繰り返してると×表示に変化。お前のこと誰が好きなん?
で、「てことで全滅でした!当日抽選なんか参加しないでヨシ!」と言いたいところなのですが、
17時に開放されたnull²が当たったため全否定できなくなりました。
各パビリオンの感想
僭越ながら星3つ満点で感想を追記します。
フランス ★★★
東ゲート入って一番最初に見えた行列にとりあえず並び入ったのがフランスパビリオン。
パン屋さんが人気だけどスルー。
ともかくめちゃめちゃセンスある、洒脱でまさにフランスのイメージを体現したかのようなパビリオンで、鼓動をテーマにヴィトンのスーツケース、ロダンの彫像、ディオールのオートクチュールなどの展示があります。
中庭もあって抜け感◎。雨の日でも映える地肩の強さ。
なんなら時間や季節を変えて2~3回観たい。
最後になんか海洋汚染反対の展示があったのは見なかったことにします。



クウェート ★★★
こちらも人気パビリオン。日本人の感覚としてはかなりキツめのロボットとフラミンゴのゆるキャラが待機列のときにちょい出し、入場後にも球形プロジェクションマッピングの前説VTRでお出迎え。
砂漠の砂が触れるのですが、そこにもプロジェクションマッピング投影があり、這ってるサソリをつつくと逃げるなど新感覚でした。
民族舞踊にチャレンジでき、係員さんに教えられつつ「画面に映っているお兄さんorお姉さんと同じ動きをしてみよう」って感じの展示があり、女の子が踊っていて微笑ましかったです。みんなで拍手しました。
「ここは最後です!出口です!」という係員さんに、なんとなく物足りなさを感じつつも、ドアを開けるとそこにはバカデカプラネタリウムがお出迎え。
椅子ではなく岩の形をしたところに寝っ転がるシステムでおもてなし要素充分、満足度高かったです。Tシャツ買おうか迷ってやめたのは失敗だった。



コロンビア ★★
「美を生きる国」なるキャッチコピーで、ネアカの係員さんが前説してくれます。
「百年の孤独」のガルシア・マルケス生誕の国、というのは正直知らなかった。執筆時に使われたタイプライターの展示がありました。
生物多様性推しで天井のランプが蝶。とくに鳥の多様性が世界一位だそうです。他は世界二位という自虐も。
自国生産物の展示もあり、定番のコーヒー豆以外に色々な織物を実際に見て触れました。


チェコ ★★
ピルスナーウルケルが呑める!ということでテイクアウトに並びましたが、一杯1250円はともかくとして、フードが2000円……。
でもゆるキャラのレネくんもいるし!と思いましたがやはり人気で売り切れてしまい、7月中旬?までグッズは入荷しないとのこと。
謎の「靴下でもない靴でもない」というグッズを売っていました。
パビリオンの方は、他の平面的な作りではなくタワーのような珍しい作りで、そこにレネの元ネタも含め現代アートがポンポンと並んでいる感じでシュールです。
アートの中になぜか現場の人のサインや石破茂のサイン?もある。
実物系だと珍しい木材や、ウランガラスなんかの展示がありました。




コモンズE(万博漫画展) ★★
「コモンズって小さい国が集まってるんだよね!」しか情報入れていかなかったけど、E館は展示スペースみたいです。
いやいや……先に教えといてくれよ……。
「和」「侍」「姫」がテーマで、神のみぞ知るセカイの若木民喜先生もいるし、瀬尾公治先生もいるし、赤塚不二夫先生もいるし、いがらしゆみこ先生もいるし、ビッグ錠先生もいるし、寺沢武一先生も……ってコブラじゃねーか!楽しかったです。
コモンズC ★★★
いろいろな国が集まっていたのはこっちでした。楽しい~。アフリカ・アジア系の小国がまとまっていました。
楽器、とくにジャンベが叩ける!のはスーダン・マリ・ブルキナファソの3か国。
木琴とジャンベの仲間が多かったです。
南国サウンドなスティールパンはアンティグア・バーブーダで叩けます。ドレミファソラシドが(英語だけど)書いてあるので楽勝です。
係員さんがいたのはスーダンだったかな?あと別に係員じゃないのに妙に演奏がうまいおじさんがポップすることがあります。
ブータン・モンゴルの2か国はアジアですが、中国・韓国とは違う感じの仏教国で、かなり日本人顔なのに文化がめちゃくちゃ違う。
モンゴルはやはりチンギス・ハーン推しで衣装や装飾品・書物などがお目にかかれます。
ブータンは山林寺院の立派なジオラマが作ってあって良かったです。どうも形式が日中韓と違うんだよな。
パキスタンには行列が並んでいたので並んでみたのですが、岩塩に囲まれて記念写真が撮れるというよくわからないスポットでした。非日常感はある。
情報タッチモニターみたいなものはありましたが、なぜか展示はほぼ岩塩のみ。
印刷した字ではなく、居酒屋のように展示を手描きしていたブルキナファソが一番心に残りました。
最貧国の一角だと思うのですが、音楽が好きとか、基本屋外のドラム缶風呂とか、かごに入った荷物を頭に載せてそのままバイクに乗っちゃうとか、風景が想像しやすくて良かったです。
家に帰ってからWikipediaで読んだら女子割礼を推奨していると出てきてドン引きした(ブルキナファソに限らず、西アフリカ一帯の習慣としてあるらしい)のですが、こういう体験も含めて万博だなと思いました。





インド ★★
「バーラトと書いてありますがインドです!」を繰り返す係員さん。
工期が遅れただけあってどんな立派な展示が……と思ったのですが、さほど規模は他のパビリオンと変わりないかな~。見ごたえはある方。
ブッダのありがたい展示あり、自国の技術はすごいだろあり、IT頑張ってますアピールあり。フードもあり評判がいいらしい。
説明がむずかしいのですが、砂絵を描くロボット?ビー玉?があり、地味ながらも凄みがある展示がありました。
私が行ったときは休憩所でインド映画も観れました。
休憩所で流す映像としてはちょっと豪華すぎ、「やっぱ観ちゃうな」と再確認。
軍をテーマにしたシリアスな映画で国策映画っぽくもあります。
さすがに2時間ふつうに万博会場で映画を観るのは勿体なかったので探してみたところ、「配信でもあるじゃ~ん!」と思ったら配信版には日本語字幕が無かった。残念。
あとはここだけスタンプがクソデカいので注意しましょう。



エジプト ★
入場するとガイドさんがアブラカタブラで扉を開けた後、中の部屋は壁の4方向が映像になっていて、昔のエジプトに浸れる。
またもう一部屋は今のエジプトにも浸れる。
というところは楽しかったんですが、割と本当にそれだけだった……。自分の国からなんか持ってきたとかそういうのが一切なかった。
とはいえ次のパビリオンの予約が迫っていたので、早く終わった割には「エジプトに求めていたもの」は見れたので良かった。


null²(インスタレーションモード) ★★★
当日抽選当たってよかった~!と思ったのですが、null²は同じパビリオンで展示が二つあるらしく、こちらはガッツリ参加!って感じのパビリオンではなかったです。
もう一つの方はアプリを参加してミラーボディを作るらしい。
ライフゲームで増殖する有機的な生命のような、上から降る雪や粉のような、高速移動する車窓のようなイメージ映像を見るのですが、鏡像と強い光・音の衝撃によりその世界に飲み込まれる感覚があり、なるほどね、いや、nullほどねって感じです。(は?)
でも正直、めちゃくちゃかっこいい映像が流れた一番最後に「プロデューサーの落合陽一です!」って挨拶してくれるところが一番落差があっておもしろいので、ダイアログモードだけではなくこちらも体験するべきです。



他にチラ見したところ・パビリオン以外
メシ問題、「どうせなら世界の食べ物を食べよう」と思ってクウェート館横のカフェ・セルビア館のレストランを利用しましたが、
結局この日4000円出して何も主食になるものを食べていない有様なので、「コンビニおにぎりを持っていけ」は割とマジです。
クウェート館ではテイクアウトでサモサとデーツ。
サモサは三角形の揚げ餃子みたいなものですが、ザクザクしていて見た目よりボリュームはありました。
カレー味で、インド館にもあるらしいので食べてみたい。
デーツはナツメヤシの実で、中東の方のソウルフードでオタフクソースの原料……というと全然分かりませんが、干しブドウの化け物みたいなものです。
干しブドウの4倍ぐらいの大きさがあって、ブドウの風味とかを無くして糖を凝縮した感じ。


セルビア館ではチェヴァピサンドとプロヤプレーンを食べました。
チェヴァピはスパイスがいろいろ入ったつくね?ハンバーグ?のようなもので、ピタ(肉まん生地)で挟んでいます。
プロヤは小さくて甘さ控えめのカップケーキでした。

宣伝の通り大屋根リングに昇って、試しに一周回ったのですが、これが「万博の全体像」を見ることになってしまいまた来たくなってしまうというやり口でした。
回った際に目に留まったのがスペイン館で、リングの人から見えるように本場のフラメンコのコンサートをやっていたのと、韓国館のでっかい壁面映像アピールがすごかったです。
そもそも建物が良いものですから「あそこもあそこも行ってない!あっあそこも良さそう!!」とウィンドウショッピングのような気持ちになってしまいます。
絶対に最後に行くべきではない。行くなら序盤~中盤?

会場内の設備で他に体感したのはボトル洗い機と給水機。
ボトル洗い機は乾かしてくれないのでタオルが必要なのと、給水機はボトルを置くとすぐ動き出すので場所に注意。
あと、開場は22時までなのにお土産屋さんは21時半ごろで閉まるのは要注意ポイントです。結局寄れませんでした。
万博会場から持ち出せたものは大阪の水道水とデーツ数粒とかいう謎の体験になってしまいました。
考えたこと
結局一日の1/4ぐらい並んでいた気はするので、「並ばない万博は嘘じゃん?」と思っていますが、
「並ばないように設計したつもりではあるけれどまさかこんなに人が来るとは思わなかった万博」というのが真相ではないかと思います。
でも入場客数は当初の目標に届いていたわけではないし、やっぱり見積もりが甘かったんではないのか。
令和になっても自分たちの見積もりの甘さとシステムの悪さに翻弄されつつ、エコやSDGsのお題目を唱えながら全員不快な行列に並ぶというのが
とても今の世の中を反映していて良いなと思いました。地球人類は自らの愚かさで全員不幸になる。
この万博で一番よく出来ている、褒めたくないけど褒められるのはパスの価格設定です。
会期中の1日券は7500円、私が買った前期券は5000円。開幕券4000円台で買えたのを買い逃したのはちょっと痛かった。
で、開幕中も平日券6000円(=土日祝から1500円引き)があることで土日に人が集中するのを避けている。
複数回行けるパスは2種類あり、通期パス(30000円)は休日4回、平日5回行けば元が取れる。
夏パス(12000円)は7/13~8/31までの期間限定ながら平日2回で元が取れる。
当初前期券を買ったときは「一度行って、良かったら2~3回は行くだろうから夏パスを買う」と思っていたのですが、絶対に夏パスの期間は夏休みが始まって混む。えっこれ以上混むんですか!?
混んでいるのが嫌すぎて今マジで通期パス買いそう、秋のちょっと肌寒くなった万博会場も観たい。
でも3万て……ッスゥー……3回分回数券20000円+ミャクミャクキーホルダー付きとか出してくんないですか?今からじゃ無理ですか?
あとは普段テーマパーク馴れしていないので、係員さんが前説やってくれるパビリオンは単純に楽しかったです。
出来ていなかったこと・次回やること
1日仕事にはなるだろうけど、「万博に行った」というのであれば、イタリア館は見ないといけない。
正直個人的にはフランス館もイタリア館に匹敵するぐらい良かったと思うのですが、見てないので何とも言えません。
タイ館、TECH WORLD、中国、いやもう普通に全部観たいんですけど。
パビリオン系はそのぐらいとして、個人的に自由に再入場が出来るかどうかを検証したいです。一応公式サイトにできるとは書いてある。
会場内でお腹いっぱい食うぐらいであれば、東ゲート出て電車乗って、コスモスクエアで乗り換えて、ATCで飯食って帰ってきた方が安上がりまである。
あるいは乗り換えずに海遊館手前の大阪港駅降りたよくわからないところとか。
通期パス勢はもうやってる可能性もあるかもしれない。ゲート前の混雑さえなんとかなれば現実的なプランではないでしょうか。
まとめ
少なくともおにぎり持ってあと1回は行く、なんだったら2回でも3回でも行きたい!
4回は……行くかなぁ?
でもとにかくあの人混みはなんとかならないんですか!?
という感じでした。おしまい。



裁判員に選ばれました
皆さまお元気ですか。私です。
年末も年末だし今年の思い出言うね pic.twitter.com/zxJ4rgSkne
— ONEP/お姉ちゃんP (@mini_humbucker) 2024年12月29日
昨年突然裁判員として指名されたので、以下レポっす。
今回の記事にはフェイクが一部含まれます。
目次
裁判員選任まで
11月中旬、それは突然静かにやってきた。不在票だ。
ポストは勿論、宅配ボックスのある自室に不在票が入ることはあまりない。
仕送りがクール便で来たのかと思ったが、差出人欄を見て絶句した。
普段であれば「Amazon」と書かれてあるところに「裁判所」と書いてあったからだ。
これは、あれだ。Twitterか?
とくに心当たりはないものの、普段書いていた世間様への悪口罵詈雑言の中になにか特定の団体や個人に刺さってしまったツイートがあり、
内容証明が来たのではないかと仮説を立てた。勿論そうであれば最悪だった。
しかし事前の申し立てもなければ連絡もなかったため、いくらなんでも不躾ではないかと自室に戻って戸棚の上を見たところ、「名簿記載通知」が目に入った。
え?こっち?
そういえば届いてたし、一応調査票も返送したが当たるはずもないと思っていた。
その後郵便局へ行って封筒を受け取ると、「大阪地方裁判所刑事訴訟裁判員係」と大きく書かれている。
民事ではないらしいので、泥沼しょーもな少額訴訟は回避したということになる。
封筒を開けると「あなたはこの度具体的な事件の裁判員候補者に選ばれました」というガイダンス、詳細な冊子、調査票、等々。
「あ、これまだ『候補』なんだ」と思ったものの、この段階で「裁判員を決める日程」と「裁判員になった場合に出席してもらう日程」が分かる。
選任日を含めて、出頭日は合計7日。
「全部9時17時だとしたらキツイっすね」と思いつつ、決定日は月末になるので、上司にお伺いを立てて有給を多めに使うことにする。
調査票には「裁判員になれない理由はないか」というアンケートのようなものが用意してあるので、期日までに記入して返送が必要。
「障害がある」「介護をしている」のほかに「仕事柄忙しい時期」などの理由も記入可能なのはイメージと違う。
この段階では「事件番号(わ)XXX号」みたいな番号だけが書いてあり、何の事件だかわからない。
とくに根拠もなく「万引きとかかな~」と思っていたが、裁判員制度について調べなおし、重い裁判にしか適用されないことを知る。
え?それってめっちゃ怖いよね?
選任日までに一応「12人の優しい日本人(三谷幸喜脚本)」を見る。
大学の授業で観た「12人の怒れる男」とほぼほぼ筋書きが一緒。
どちらも陪審員(裁判員制度は当時ない)の意見が、一人の言葉や状況に流されて丸ごと変わってしまうという話。
けっきょく不安が募る。
選任日当日
大阪地方裁判所は北浜と梅田新道交差点の間ぐらいで、電車を降りて徒歩10分ほどかかる。
難波橋のライオンに挨拶して先を急ぐ。
ガイダンスに「初日は金属探知機を通るから早めに来てね」と書いてあったので少し早めに着いた。
本館の入口は空港のようなセキュリティで、ここで今年行った旅行に飛行機を使っていなかったことに気付く。
北浜に近い南側の入口から入ると本館を通って、新館という別の建物で選任手続きをする。
当日は迷わないように係員が複数人おり、「いや漢字検定当日か」と思う。
裁判所がバイトを雇うとは思えないので、まあまあの人件費がかかっているイメージ。
部屋に入り、受付を済ますと机と一体化した椅子がズラリと並んでおり、すでに25人ほど座っている。
個人情報保護の観点から当日は番号で呼ばれる。机の上にはまたアンケートがペラ紙一枚で置いてある。
「裏面に事件詳細が記載されていますので、関係者である可能性がある場合は書いてください。
また、この事件について知っていることがあれば書いてください」という旨の内容。
裏面には、
「〇〇市内のマンション△△にて、被告□□が〇〇・〇〇・〇〇・〇〇らと共謀し
被害者を暴行の上、現金XXX万円を強奪した件。また、△△を□□にて××した件」
みたいなことが書いてあり、「ウワッ」となる。
ここに来てやっと「マジじゃん」という実感が湧いてきて、「うーわ最悪、あーあ」という感覚になる。
個人的には裁判というと「大岡裁き」とか、尊属殺人違憲判決みたいな「一杯のかけそば」みたいなものをイメージしていた。
法律ってもっとギリギリにならなきゃ犯さないもんじゃないのかよ。登場人物が多いよ。
文面をもう一度反芻し、どうやら人が死んでいないこと・性が関係していないこと・医療に関係していないこと、を確認すると、
「うーんマシかもしれない」と思い始めるが、「いやマシって何?」と堂々巡りになる。
司会に促されてきょうの説明を聞きつつアンケートを記入し回収する。
暫くすると裁判長・裁判官2名・弁護人2名・検事2名が出てきてご挨拶。
裁判長より再度「今回の件について事件をご存じだと言う方はいらっしゃいませんか」と全体で確認があり、
「アンケートを確認しました。別室で確認をするので、4番さんと15番さんは順番に別室に来てください」とのこと。
「えっそんなに関係者が近くにいることある?」と思ったが、どうやらこのタイミングで辞退をする人がいるらしい。
当選直後
裁判長より、「別室にて既にコンピューターで抽選を行いました。裁判員の方6名と補充裁判員の方3名を番号で表示しますので、表示された方は別室に来てください。
その他の方は本日終了です」というアナウンスがある。
「まあ30人いたら外すでしょ」と思っていたら見事BINGO。
FREE折ってないのに。この会場に来た時点でリーチは掛かっていた、そういうことなんですか?
別室に移動し、書類記入し、実印を押して、裁判員の宣誓。
用紙を渡され「我々はスポーツマンシップにもっこり」みたいなやつを、初対面6人ぐらいで言う。合うわけねえって。
その日は裁判が行われる法廷の見学と、評議室という裁判員・裁判官控室みたいなところを見せてもらった。
法廷は気持ち小さめ、評議室はおそらく公平性の観点からか円卓なので、無駄に机がデカい。
ロッカー使い放題、お水とお茶飲み放題。まあこれは裁判所によって違うと思う。
法廷は思ったより小さいところで、裁判長・裁判官と同じ並びに6人並んで座る。
裁判員用バッグがあり、バインダーが入っていて事件に関する内容と関係法令の写し、スケジュールが挟んである。
諸々改めてスケジュールのお知らせや、連絡先等を教えてもらう。
まあ「梅田近いから遊んで帰るか~」ということで遊んで帰った。
裁判までSteamでDLした逆転裁判を遊ぶ。なんの参考にもならないことを確認する。
裁判初日
すこし間が空いたので場所の確認の上、評議室へ集まる。
裁判長が「今日から裁判ですね。皆さんもどうでしょう」みたいなことを言う。
が、「どうでしょうと言われても……」状態で誰も喋らず。
この状態のこの人数で裁判3日間・評議3日間。
自己紹介は一切なし。打ち解ける要素なし。
誰も身分を明かさない特殊な状態でのファシリテーションは裁判員裁判での課題かもしれない*1。
裁判はともかく3日間の話し合いで全員黙ってしまうのがちょっと苦しすぎるので、この時点で「なるべく喋る」ことを決意する。
裁判員は番号で呼び合うので、法廷にも番号順に座る。
裁判所のセキュリティの関係で裁判官が前になるので、サザエさんのエンディングのようになる。
そして法廷。
「それでは、被告人は証言台の前へ立ってください」
「はい」
「検察の読み上げた起訴状の内容に対して間違っていることはありますか」
ああ、こういうの見たことある。
もしかして認めていないのか?ここから暴れるのか?そんなの見たくないな~と思っていると、
「概ね合っています。しかし、今回の事件では共犯ではなく手助けをしただけで、『幇助』であると主張します」
は?
その後、冒頭陳述に入り、検事さんより事件の内容をザーッと聞きメモするも、頭に入ってこない。
どうやら、今回の裁判は有罪・無罪ではなく、量刑および「共犯か幇助か」を判定する裁判とのこと。
後になって知ったが、日本の裁判は被疑者が容疑を認めている事件が殆どなので案外多いのかもしれない。「自首か否か」を判定するパターンもあるらしい。
でも、そんなパターンあるの聞いてねぇんだけど。で、複数事件一緒にやることあんのかよ。
法令上、共犯は法律用語で「共同正犯」というものを指し、本来の最高懲役と同じ年数が課される可能性があるが、幇助は年数が半分になる。
さらに複数の罪を重ねた場合は、一番重い罪の1.5倍となる*2。
さらにさらに、罪状や情状等で実際の懲役年数が考慮される。
突然謎の懲役パズルが発生し、無事理解が追い付かず死亡。
評議室に戻り、裁判長も「よく分かりませんでしたね」とか言ってくれたのでだいぶ緊張がほぐれる。
裁判は1時間に1回ほどで休廷が入り、その間で裁判員のちょっとした話し合い&休憩を挟む。
お昼に裁判長・裁判官の方から自己紹介してもらい、そこからは比較的和やかな雰囲気に。
裁判員評議なるほどQ&A
で、裁判についてはプライバシー上、評議については守秘義務上書けないのでここからやったことをQ&A形式で書いていく。
Q.結局裁判員・裁判官の仕事って何なの?
裁判を聞き、その内容だけを材料に、裁判の争点に関する是非、量刑を裁判員・裁判官・裁判長の全員で判断する仕事。ということになる。
Q.それって結局どういう行為になるの?
刑事裁判であれば検察側から状況証拠を提示されるが、これは単なる「証拠」であり、検察側の主張とは切り分けて考える必要がある。
弁護側はその証拠に対する主張のみを行う。ので、こちらも事実そのものではない。
結果的に、検察側・弁護側が集めた証人の「証言」で、
「〇〇さんはああ言った」「しかし××さんはこう言った」「△△のこの発言はこういうことを指すのでは?」という材料を整理しながら
どちらの主張が正しいのか話し合ったり考える作業ということになる。
Q.収拾付くの?
付かないこともある。
最終的に評決という時間があり、有罪か無罪か、懲役何年かなどの争点について投票で決める。
基本的に多数決で実施されるが、被告にとって不利な内容*3に多く票が入った場合、裁判員だけでは決定されず、裁判官の意見が入っていることが要件とされる。
Q.なんで辞退しなかったの?
単純な話、有給取って日当ももらえるからダブルインカムになる。
あと、テレオペってオペだろうが管理者だろうが別にいつ休んでも代わりがいるので、行くつもりしかなかった。面白いし。
ここ数年間マジでテレオペ以外の仕事をやっておらず、タイミーをインストールしてそのまま自然に忘れるとかしかしてなかったのでいい契機だとも思った。
Q.法職の人って怖くない?
裁判官は20代っぽい女性・30代っぽい男性のペアだった。裁判長もロマンスグレーのにこやかな男性。
そもそも裁判員側におじさんが多めだったのでとくに威圧感はない*4。
ともかく字が上手い。さすが司法試験受かるほど勉強してるだけある。
Q.裁判長って偉いんでしょ?
裁判長が一番仕事してた。
話を回すのは裁判長、みんなの発言ホワイトボードに書くのも裁判長、
最後に判決をまとめるのももちろん全部裁判長。
年長者ではあるが「偉い人感」が無かった。
Q.裁判についてどう思った?
この後の評議で何がポイントになるのか分からず、結局出廷した証人全員の発言を全てメモする時間になったのがしんどかった。
全く勘どころが分からない大学の知らない科目の授業を聞いている感じ。
ただ、検察側も弁護側も資料は用意していた*5ので、「今言ってる話が全然分からない」みたいな状態にならずに済んだ。
Q.裁判でなんか面白いことあった?
裁判員裁判だと初日に傍聴席が全部埋まる。で、その後はスッカスカだった。
事件の内容にもよるのかもしれないが、最初だけ見てどうするんだろうか。
なんか発動するタイミングが違ったらしいが「異議あり!それは誘導尋問です!」を生で見れて嬉しかった。
あと、尋問のときに被告と検察が同時に喋ってしまってフフッてなってるのが面白かった。なにわろとんねん。
Q.評議についてどう思った?
感覚的にはオタ語り・カプ談義に近い。 「〇〇って言ってるってことは××みたいな意志を感じるな~」「でも△△だしな~」みたいなやり取りが多かった。
これと同じペースで話し合うなら「劇場版まどか☆マギカ 叛逆の物語」とかについて話し合いたかった。
Q.評決についてどう思った?
複数回評決があった*6が、一回目は緊張で気持ち悪くなった。
文化祭の出し物を決めるノリで「他人の人生を左右している」という感覚が重い。
Q.お金は貰った?
貰った。交通費別。多くはなかった。
なんだかんだで「普段と違うことをする」負担は大きかったので、もう少し貰いたかったなという気持ちがなきにしもあらず。
Q.今回の事件について思ったことは?
前述の通り、争点が2つもあったので「3日間も話し合い出来るかな」ではなく、全然時間が足らないと思った。
ついでに証拠も全然足らない状態で、話し合いの突破口も見つからないという場面が続いてしんどかった。
闇バイト系の事件だったので、テレグラムなどの通信アプリに関する話が出てきたが、
もちろん裁判員で誰も使っている人がおらず、なぜか裁判では分かっている前提で進んでいたのでモヤモヤした。
全員が「LINEみたいなもんだろうな~」とフワッとした理解だったので、こんなことになるのなら勉強しておけばよかったと少し思った。
あとは、なんか話の中で遠~いところに「暴」の人が出てきたので、「こういう案件裁判官だけでやるんじゃないのかよ」と思った。
Q.複数事件の裁判ってどうやるの?
Aの件についての証拠調べ*7・尋問が1日目・2日目、Bの件についての証拠調べ・尋問が3日目から、という感じ。
評議も同じような進み方だった。
Q.一緒に裁判をした裁判員について思ったことは?
一言で言うと「真面目やん」という感想。
「一応お金もらえるから来たけどモチベが全然ない人」みたいなのが一人ぐらい混じるんじゃないかと思っていた。
上に書いた通りちょくちょくお通夜ムードが出つつも、いざ話を振られると全員「うーん、私は〇〇さんの発言で~」と意見を言える人だった。
だいたい私が通っていた中学校とかではよく学級が崩壊していたタイプだったので、世の中がこんなに真面目な人ばかりとは思わなかった。
まあ「辞退できるけど来た人」と「辞退できることを知らなかった人」しか来ないので、必然的にそういう人が集まるのかもしれない。
Q.裏目標「なるべく喋る」は達成できた?
微妙~。
元々思ったことをすぐ言葉に出すのが苦手なのと、「ずっと喋っててもなんか怪しいよね!?」という思考が脳裏を掠めてしまい、
ちょこちょこ誰も喋ってない時間が発生して良くなかったと思う。今度当たったらまた頑張る。
最終日
いつも通り評議を行った後、判決が決定。
裁判長から法廷にて判決言い渡し。
我々なりにいろいろ考えて、言い合いながら出した結論を、被疑者は不服そうな顔で聞いていた。
評議室に戻り、裁判官の方に「あんまり刺さりませんでしたねえ」と言うと、「この先の人生でいつ分かるかは、人によって違いますからね」と言われる。
こんなに大きなことでなくても、他人に言われたことの積み重ねで人生が出来ているのだと思う。
その後事務官の方から請求書に名前を書くよう言われ、振り込み金額をここで確認し、ウフフとなる。
再度アンケートを書いて、裁判長より「お疲れさまでした」と労っていただく。
みんなで感想を言い合い、記念のお手紙等をいただき解散。
中之島のビル群に見送られながら帰路に着いた。
やってみて感想
細かい感想は上のQ&A部分に書いたが、大きい感想として抱いたのは「日本人」の層の広さについて。
我々は2か月前に言われて、朝9時から夕方5時まで数日間西天満に集まることが出来る人たちでしかなかったのだが、
その上で1時間静かに裁判の傍聴をすることが出来て、真面目に考えたり話し合うことが出来る。
他方、裁判の中に現れるのは「仕事と言ったら法律を犯すことで、少年院にも入ったし、1年ぐらいなら決意キメれば平気」というのが
当然の了解の人たちだったので、同じ世界に生きていることが不思議だった。
起訴状に書かれた被告の本籍が東名阪とかではなかったので、例えば高等教育の割合が低かったり、一度道を踏み外してしまうとやり直すのが難しい状況なのかもしれない。
仮にそうだったとしても、裁判員席に座っている我々と証言台にいる彼らの違いは大きくないはずなのに、この見えない壁は何なんだろうと思った。
その反面、裁判員制度というのは有権者から無作為に選ばれる*8ということになっているので、なんとなく真面目な人たちが集まったのは何故だろうと思った。
裁判員制度は「国民の感覚を司法に反映する」のが目的ではあるが、「ほなその国民って誰よ?」という気持ちにもなる。裁判の中に現れる人たちは国民ではないのだろうか。
上記のように「朝9時から夕方5時まで数日間西天満に集まることが出来る人たち」は決して一般人の代表ではなく、かなり暇人寄りの代表だと思う。
各裁判所のホームページを見ると、裁判員裁判事件の予定表がある。
今回は一週間程度だったものの、一か月以上出頭させる事件もある。
会社や仕事を一か月以上休めるような環境*9は、俗にいう一般人ではないと思う。
事務職の私でさえそう思うのだが、これが法職と一般人の感覚の乖離なんだろうか。
昨年末にいわゆる「紀州のドンファン事件」の判決が出たが、これも相当裁判が長かったのではと思っている(調べてない)。
記者会見に出席した裁判員の画像がTwitterに張られていて、「こいつのせいで無罪になった」みたいなことを書いている人がたくさんいる。
こういった意見に関しては、一度裁判員をやった人間から言わせてもらえれば、「お前裁判も評議も見てないのに何が分かるの?」と。
裁判員にとっては、一日中やってる裁判全部見て、「マジで意味わからん」と思いながら一日中話し合って出した結論が判決なので、報道だけで判断してしまうのは早計すぎる。
上記に書いた通り、もしかしたら一般人ではないのかもしれないと思う一方、何を聞いて何を言って、何を考えたのかわからない人を叩いて溜飲を下げるのは明らかに間違っている。
これもTwitterで見かけた意見だが、被疑者に甘い判決になるのは、単純に検察側の証拠が足らなかっただけだと思う。*10
この辺に何か言われたら「えっじゃあお前裁判員やったの?私やったし。当ててから言ってくれんか?」で全部返す予定。
他の事件は知らないが、私が参加した事件は特段弁護側が優秀だったというわけでもなかった。
裁判中は「国選ってやっぱこんな感じか……」と思いながら見てた。裁判長から怒られていた。
捕まったときに現金を50万円持っていなかったら国選になるらしいので、私選にしたい人は常に51万円以上を預金に入れておこう。明日使える刑事事件トリビア。
最後に
一応最終日まで勤め上げたけど、結局、陪審員の映画のように、何か見ては流されて、何か聞いては流されて、というのを繰り返していたような気がする。
いい大人の裁判員全員で価値判断を持ち寄って話すという行為は、今までの人生で何をしてきたかを振り返る契機になるかもしれない。
あとは、裁判官の人たちが普段どんな仕事をしているのか勉強になった。キッザニアに来た子供?
まあ、この国で一定以上の重罪を犯したら、私たちみたいな暇人に面白半分で裁かれることがあるということだけは覚えて帰ってほしい。制度として面白すぎる。
なんだったら最後の判決言い渡し後の説諭も我々が考えているかもしれないよ。
*1:もしかしたらめちゃくちゃ陽気な裁判長が一日中バリバリに裁判員のトーク回してるみたいな現場もどこかにあるのかもしれないが、あまり想像は付かない。
*2:いくつか罪を重ねても年数を足し算するわけではない。
*3:今回であれば共犯の判決、一般的には無罪と対比しての有罪判決、量刑判断ではより長い懲役年数など。
*5:検察側の方が作るのがうまかった。
*6:今回複数事件を扱っているが、他の事件でも有罪・無罪と量刑は別々に評決されると思われる。
*7:検察官や弁護人の証拠を確認すること。物証や防犯カメラ映像などを示す。
*8:ただし選任時に裁判長がこっそり除外することも出来るらしい。今回発動したかどうかは不明。
*9:または休んでも平気だと思う人。
*10:もちろん私も裁判は見ていないので、確実にどうだったかは知らないし、責任を持つつもりもない。